
はい、ケイト・ブランシェットでございました。
2023年ハネアワード最優秀女優賞候補です。
本当は5月初旬には観たんですけどなかなか消化できなくて、
今日にいたったわけです。
ベルリンフィルの首席指揮者であり、ジュリアード音楽院の教授であり
アカデミー賞をはじめとする名だたる賞を総なめにして、
クラッシック界の頂点に立った、リディア・ターの物語。
彼女はレズビアンでもあるのですが、
女性である、ことに加えてジェンダーの壁をも跳ね返す
パワーとセルフプロデュース力。
美しくて、才能があって、賢くて、たぶんやさしい。
パートナーとの間に子供もいるんです。
とにかくケイト・ブランシェットがすごかったです。
これ、実在の人物がいるんだよね、
と「リディア・ター」をググってしまうほどのリアリティ。
いえいえ、フィクションなんです。
指揮をする場面はド迫力だったんですが、
すべて彼女のオリジナル。
ドイツ語をネイティブのように話し、
ピアノもピアニストのように弾きこなす。
常にオーラをまとったようないでたちなのです。
「あること」をきかっけに少しずつ、その世界が崩れていくのですが・・・
完璧な彼女なんですが、ダークサイドなところが
ちょいちょい出てくるんですよね。
「不協和音」という言葉で表現されている方もいましたが
ピッタリだと思います。
トップに立つために人に言えないこともしてきたでしょう。
蹴落とす、という言葉が適当かどうかわかりませんが、
そんなこともあったはず。
男性ならしない苦労もあったと思います。
完全武装することが、トップに居続けるのに必要なのです。
でも本当は、すごく繊細で人の反応に敏感でビクビクしているわたし・・・
傲慢に見えるけれど実はそうやって鎧をつけないと
不安でしょうがない感じ。
なんとなく、わかるなぁ。
女性がキャリアを積むには、仕事ができる、
プラスαが必要なんですよ。
いつもピリピリしているから
ちょっとした物音に神経質になるし
イライラすることを主張されると100倍返ししたくなる。
弱いところを身近な人にも見られたくない、
一人でこっそり解決したい。
うーーーーむ、わかる。
とは言え、相手があってのことだし、
蹴落としてやろうと虎視眈々と狙ってる人もいるかもしれない。
個人的な復讐もあるかな。
追われる立場になってしまって
立場が高ければ高いほどその反動が激しい。
小石が外れて一気にダムが決壊するような。
後半はそんな怒涛の流れでした。
何が何でも叶えたい夢がある、
それを叶えるために自分自身を押し殺してがむしゃらに走った
結果、叶うしそれ以上になる。
でもそれは幸せと言えるのか?
その後はしがみつくしかない、のか?
なんだか哲学的な命題です。
他のキャストもよくよくみればスゴイ人たちなんですが、
ケイト・ブランシェットが凄すぎて
ほとんど一人芝居。
膨大なセリフだし、出ずっぱりだし。
ラストは、ベトナム?のオーケストラでタクトを振るんですが、
そのシチュエーションもね。
クラッシックなんだけど・・・
その後のことは個人の解釈に任せます、的なエンディングでした。
ポーカーフェイスのリディアから伺い知ることは難しいですが
ハネ的には、どうかな。
あんなことがあったのに、まだ指揮してる。
音楽の世界にいる。
世界のトップじゃなくても、華やかな場所じゃなくても
音楽からは離れられない。
まるで空気みたいにまとわりついてる感じ。
それが彼女にとって幸せなのかどうか、たぶんもうそんなことは
どうでもいい、そんな風に思いました。
クラッシックになじみがない、長々とセルフがある、
周りのキャストとの関りがイマイチ理解できない、
といった理由から細かいところがよくわからないままです。
いつものシネリーブルで見たのですが、
年齢層が高いのでそのあたりの理由だと思われますが、見続ける努力を放棄した人も。
寝息があっちこっちで聞かれました。
あと何回か見たいですね。
小さな伏線がちりばめられているんだろうけど、
一度ではわからなかったことが見えてきたら
もっと面白い作品なんだろうと思います。
さてさて次回は・・・

音楽つながりで。
最近ロックな人たちをフィーチャーした作品多いな。
テノールはフランスっぽい題材ですね。
しかしながら

ハネは女性が主人公の作品が好きみたいです。
#Mee tooからこっち、こういったテーマの作品増えていますね。
劇場で見損ねた「She said」は、まんまですけど。
「She said」はレンタルで観ました。
「こんな暴挙、許さねぇ!!!」という女性たちのガッツ、
そしてそれを全面的にバックアップする出版社のあるべき姿が描かれた
アメリカらしい映画でした。
7月にイベントに出店しようとしているハネです。
今回は地元神戸です。
詳細がはっきりしたらお知らせしますね。
バタバタするから早く観に行かなくっちゃ!
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